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関東情報サービス株式会社様 「シニアキャリア研修」

シニア社員の今こそ!組織に必要とされるためのキャリアビジョンを描く「シニアキャリア研修」

関東情報サービス株式会社様

1971(昭和46)年、茨城県土浦市で設立された関東情報サービス様。関東鉄道グループの一員として、「ビジネスソリューション」「システムインテグレータ」「機器・ソフト販売」から「加速器・宇宙分野支援」等まで、幅広い事業を展開しています。また、多くの事業で培った知見と課題解決力を生かし、“社会やお客さまの課題解決に寄り添えるパートナーとして”人材育成にも力を入れています。
ウチダ人材開発センタでは、役職定年を迎え、参与として、または雇用延長をして新たな働き方が求められるシニア社員に対し、これからのキャリアビジョンを描き、役職という立場からのマインドチェンジを図る「シニアキャリア研修」をご提供いたしました。
本日は常務取締役である西村様、そして総務部の皆様に、関東情報サービス様の人材育成への取り組みや、当社のシニアキャリア研修を実施する決め手となった点、今後の展望などについてお話を伺いました。

関東情報サービス株式会社
常務取締役 西村 道男 様
総務部次長  沼尻 和俊 様
総務部総務課 課長代理 狩野 祐 様
総務部総務課 課長代理 海老原 恵 様
総務部総務課 井坂 汐音 様

貴社にてシニアキャリア研修を実施するに至った背景やきっかけ、現状の取り組みを教えてください

総務部総務課 課長代理 狩野様

狩野様
当社では数年前から定年年齢の引き上げに取り組んでおり、雇用延長制度も導入しました。現在は施策の効果が表れ、年々退職年齢の平均値が上がってきています。働く期間が長くなる中、新たな課題としてクローズアップされるようになったのが、“どうすればモチベーションを高く維持し続けられるか”ということ。これまでも人事面談を通じてキャリア形成のサポートをしてきましたが、さらに一歩踏み込んだサポートを行いたいと思ったのが研修実施のきっかけです。シニア層の社員には、長年の勤務を通じて培った経験や知見を生かして積極的に仕事に取組み、職場の士気を高める存在になってほしい。そのため、会社としても、どんどん前に出て活躍できる環境を作りたいと考えています。
沼尻様
私は今回、シニアキャリア研修を受講しました。つまり、企画者であると同時に参加者の立場でもあったわけです。どちらに視点を置くかで捉え方や想いも少し変わってきます。シニア層の当事者としては、正直、若い頃のようなモチベーションを維持しづらくなっている面があることを否定できません。仕事に対しての目標が曖昧になったり、あるいは目標そのものを見失いそうになったりと足元が揺らぐことが増え、つい消極的な気持ちになってしまうこともありました。一方、企画側の立場としては、社員の皆さんには何歳になっても生き生きと働いてほしいと願う気持ちがあります。そうは言ってもなかなか難しい。それがわかるからこそ、シニア向けの研修が必要なのではないかと数年前から考えていました。

総務部次長  沼尻様

西村様
人材確保を課題とする企業は年々増えています。安定的な人材確保の鍵を握るのは、シニア人材の積極活用。当社では次の中期経営計画でも「シニア社員の活躍」を重点課題の一つに据えています。キャリア転換後、退職までを“流しの期間”にせず、競馬で言うなら“全力で差し切る”という気持ちで(笑)、躍動してほしいですね。
沼尻様
我々の世代になってくると、不安を覚えていたとしても言葉に出すのがはばかられ、一人で抱え込む傾向が強くなります。研修実施にあたっては、“年代の近い社員同士で話し合える場を作りたい”という気持ちもありました。悩みを共有することで明日への鋭気を養えるのではないかと考えたからです。逆に、モチベーションを維持し続けている人から新たな視点を得られる可能性もあります。きっと有意義なものになるだろうと研修前から期待していましたが、結果的に非常に素晴らしい試みだったと感じています。

当社のシニアキャリア研修を実施するに至った決め手をお聞かせください

狩野様
ウチダ人材開発センタには新入社員研修で大変お世話になっています。研修におけるフォローや報告が万全で、受講者の満足度も非常に高いため、集合研修をするならウチダ人材開発センタにお願いしようと最初から決めていました。シニアキャリア研修の実施にあたり、念頭にあったのが“退職までの期間を消化試合のような気持ちで過ごしてほしくない”という強い想い。会社としては定年65歳、その後5年間の雇用延長で70歳を目指して引き上げに取り組んでいますし、実際、契約社員には70歳を超える者がすでにおります。まだまだ先は長いため、年齢によるキャリア転換を「新たなステージ」と捉えた上で、能動的な働き方ができるようマインドセットを図るのが最大の目的でした。それをもとに3パターンの研修内容をご提案いただいたのですが、私としてはどれも魅力的で一つに絞ることが難しかったです。悩みに悩んで、これはもう受講対象者である沼尻に選んでもらうのが一番、と最終判断をお願いしてしまいました(笑)
沼尻様
狩野が言うように、どれも魅力的なご提案でした。その中で、当社が描くビジョンに最も近いと感じたのが、「可能性を広げる」「起こしたい未来に向けて」というようなキーワードで構成されていたプランです。まっすぐな表現が私の心に刺さり、他の社員にとっても受け入れやすいのではないかと感じました。“人生100年時代”と言われる今、50代、60代はまだまだ人生半ばといっても過言ではありません。ポジティブ思考で前に進むことを願う当社のスタンスに一番合うものを選ばせていただきました。

常務取締役 西村様

西村様
どのような研修を行えば最も効果的か、という観点において、研修を企画する際のチーム編成も大切だと今回実感しました。企画側に受講者がいるというのはまれなケースですが、研修を選択する段階から当事者の考えや感覚を織り込めるのは大きなメリットでしたね。

今回シニアキャリア研修にご参加いただいた皆様はどのような方々か教えてください

狩野様
役職定年が迫る56歳以上の正社員を中心に9名を選抜しました。当日、欠席が1名出たため、実際に受講したのは8名です。主任から次長職まで役職は様々で、すでに役職定年を迎えて参与となっている者も2名参加しています。初開催なので年齢や人数をどこで区切るのが適切なのか?と迷う部分もありましたが、人数が多くなり過ぎて散漫になることは避けたいと思っていました。
沼尻様
研修の特性上、必然的に年代の近い社員が集まるため、参加者はよく知る顔ばかり。昔一緒に苦労した仲間や同期もいて、ディスカッションが深めやすかったですね。

シニアキャリア研修を実施して感じたことやご意見をお聞かせください

海老原様
実施前は、初めての取り組みということで拒否反応が出るのではないか、この歳になって研修なんて面倒だと思われるかもしれないと不安を覚える一方で、長く研修を受けていないからこそ新鮮な気持ちで受け止めてもらえるのでは?という期待もあり、様々な思いがよぎりました。私は当日、会場で皆さんの受講に立ち会う形で同席しました。

講義では、日本におけるシニア社員活用の現状や課題などを詳しく聞くことができ、非常に興味深かったです。中でもハッとさせられたのは、役職定年を迎えた側だけでなく、年下である上司の方も戸惑いが大きく気も遣っている、というお話。講義だけでも得るものが多く、受講者の皆さんも大いに刺激を受けているように見受けられました。受講者同士が旧知の間柄であるためか、グループワークでは活発に意見交換がなされていました。

私が研修プログラムの中で特に良いと思った点は、個々の強みを言い合うグループワークです。管理職になると、誰かを褒めることはあっても褒められる機会は激減します。旧知のメンバーに「あなたはこういうところが素晴らしい」と言ってもらう様子を見て私までうれしくなったり、指摘内容を聞いて確かにそうだな、と気づかされたり。皆さんの表情もパッと晴れやかになり、“強みを意識する”ということが、いかにモチベーションアップにつながるのかを再認識させられました。

総務部総務課 課長代理 海老原様

沼尻様
自分では気づけない長所を他者に指摘してもらい、改めて強みを認識できたのは大きな収穫でした。私自身、非常にモチベーションが上がりましたし、グループのメンバーもおそらく同じような気持ちになったのではないかと思います。研修前、“社会人になってからの歩みをすべて書き出す”という宿題が出されたのですが、その作業もモチベーションの向上に役立ちました。入社したての頃のことなど普段はほとんど思い出すこともありませんが、一つひとつ書き込んでいるうちに、意欲的に取り組んでいた当時の気持ちが蘇ってくるんです。若かりし頃に抱いていた熱意やビジョンのようなものは、仕事を続けていく上でやっぱり重要だと実感しました。定年を間近に控えて気持ちが萎えている人も前を向ける──今回の研修プログラムは、まさに我々が求めていた効果をもたらしてくれたと思います。

シニアキャリア研修プログラム 対面形式

西村様
研修終了の連絡をもらって会場に入ったとき、場の空気が言葉で言い表せないような熱気で満ち溢れているのを感じました。講師の先生に「皆さん、良かったですよ」と言われ、ああ、この研修は成功したんだ、やってよかったな、と一瞬で思いました。
沼尻様
後日、講師の先生から届いた「研修の所感」にも感銘を受けました。「話しやすい雰囲気、相手を信頼する、“ちゃん・くん”などの呼び方をやめる、相手に対して気を遣う、話をよく聞く、自分の考えを押し付けないなど、具体的で即実行可能な意見が多く出されました」と書いてある報告書を読み、これこそが仕事の基本だと教えていただいたような気持ちになりました。仕事をしていく上で重要なことを我々は身をもって知っている、何歳になってもまだまだ十分会社に貢献していけるのだと大きな自信がわいてきました。
西村様
その報告書は私も大切にしています。これまで数々の報告書を目にしてきましたが、こんなに感動したのは初めてです。先生が感じ取ってくださった受講者たちの真摯な態度、礼節を重んじる姿勢、それこそが弊社の強みだと太鼓判を押してもらえたようで誇らしかったですね。当社の社風と社員の素晴らしさを再認識させてもらうことができ、この研修を実施して本当によかったと思いました。

当日の研修風景

海老原様
全体を通して先生のテーマ設定や課題提示、進行などがすべてスムーズで、皆さんのやる気が自然に引き出されるよう、随所に工夫が施されていたと思います。講義中、“自分もこんな経験をした”、“本当に悔しかったよ”と経験談も率直に語っていただき、受講者より少しだけ先を歩く先輩のようなスタンスで接してくださったのがありがたかったです。傍で聞いていて、私も研修に参加したくなってしまいました。

研修受講後、参加した皆様の変化や周囲からの声について教えてください

狩野様
受講者からは、「自分のキャリアを振り返り、今後を見直せる機会をもてて良かった」「漠然としていた今後の道のりを明確にイメージすることができた」「強制的な発表の場や意見の押し付けなどがなく、安心して研修を受けられた」「ポジティブな考えを持つことができた」など、様々な声が寄せられています。そして、やはり皆さん口を揃えるのが「他者の目を通して自分の強みを認識できたのが良かった」という点です。成果を実感できたので、今後もシニアキャリア研修を定期的に実施していきたいと考えています。

今回思ったのは、マインドセットの研修はシニア層だけでなく30代、40代などの中間層にも必要なのではないか、ということ。私は40代になったばかりなので50代後半の方々とは悩みの深さが違うのかもしれませんが、キャリアプランや仕事の成果などで自問自答することがありますし、今のまま進んでいっていいのかな?と不安に駆られる日もあります。同年代で思いを共有し、自己肯定感を高める機会をもてたらモチベーションを維持しやすそうだな、と少しうらやましく感じました。

沼尻様
私は今回、定年間近な当事者として企画に携わりましたが、確かに、仕事をしていれば誰しもそれぞれの局面で悩みや迷いが生じますよね。今後は階層別の研修も考えた方がよいかもしれません。

貴社の人材育成について、今後の取り組みや展望をお聞かせください

井坂様
私は毎年、新入社員研修「ウチダカレッジ」を通じてウチダ人材開発センタにお世話になっているのですが、研修前と研修後では新入社員が見違えるように成長します。振る舞いやマインドが、学生から社会人へと見事に変化するのです。新入社員研修と今回のシニアキャリア研修を通じて思ったのは、さきほど狩野が“中間層にも”と申したのと同様、2年目、3年目の若手社員に対しても集合研修を実施できたらいいな、ということです。仕事のモチベーションや個々の成長において、多くの実りをもたらしてくれるだろうと感じました。

総務部総務課 井坂様

海老原様
「若手社員研修もやりたいね」という話は今回、井坂としていたのですが、今日、中間層にも、という意見が狩野から出されました。個人志向が高まり、近年は「eラーニング」のような、どこでも受講できる利便性の高い研修に比重が置かれるようになっていました。その流れの中で、いつしか人間関係が希薄になっていたのかもしれませんね。今回、シニアキャリア研修を実施し、その成果を目の当たりにしたことで、想定外に多くの気づきが与えられた気がしています。 “今、時代が集合研修を求めているのではないか”とまで、考え始めました。
西村様
実施したのはシニアキャリア研修であるにもかかわらず、それぞれの階層の社員が一様に研修の重要性に気づき、積極的に要望の声が上がる──これはもう想像をはるかに超える成果と言っていいでしょう。シニア層に対して成果が出るだけで御の字なのに、皆さんの意欲と向上心に感動させられています。

当社は次の中期経営計画でこれまでにない飛躍的なステップアップを目指し、成長戦略を練っています。成長戦略を遂行するためのエンジンは、言うまでもなく「人材」および「人材教育」。人材を確保するだけでなく、確保した人材をどう成長させ、定着に結び付けていくのかが大事です。社員の「人間力」を向上させない限り、スキルやテクニックをいくら高めても意味がない、というのが我々経営陣の共通見解。会社が成長し続けるために、ますます人材育成に力を入れていきたいですね。

海老原様
現在、人材育成の意味も含めて人事制度の見直しを図っています。社員の想いや意見、熱意、チャレンジ精神などを会社全体で共有できるような仕組みを構築し、向上心のある若手の芽をつぶさずに、すくすくと育っていけるような改革を実践していけたらうれしいです。



【シニアキャリア研修】
研修の詳細は下記よりご確認ください。
https://www.uhd.co.jp/training/theme/growth/growth02.html

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