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学校法人日本女子大学様 IT・DXレベル測定「i測」

業務DXの第一歩!
IT・DXレベル測定サービス「i測」を活用したスキルの可視化と「DXコア人材」の選抜

学校法人
日本女子大学様

1901(明治34)年に、日本で最初の組織的な女子高等教育機関として開校した日本女子大学様。「信念徹底」「自発創生」「共同奉仕」という教育理念に加え、「時代の変化や多様な価値観に対応できるフレキシブルな感性を育成する」ことを使命に掲げ、女性が社会で力を発揮できる思考力と実践力を日々育んでいます。
ウチダ人材開発センタでは、日本女子大学様の業務DXを推進するためのスキルの可視化と「DXコア人材」(将来的に学園のDX推進リーダーを現場で担う職員)の選抜・育成をご支援するべく、IT・DXレベル測定サービス「i測」(以下「i測」)の導入からレポーティングまでをご提供いたしました。また、「DXコア人材」向けに、DX推進の基盤能力となる問題解決力に関する研修の提供も予定しております。
今回は管理部システム課の皆様、総務部人事課の皆様に、日本女子大学様の業務DXへの取り組みや、「i測」の導入における決め手となった点、今後の展望についてお話を伺いました。

日本女子大学
管理部システム課 課長 北 真一 様、本間 隼人 様
総務部人事課  今井 章弘 様、福井 健二 様

貴学にて業務DXを推進するに至った背景やきっかけ、現状の取り組みを教えてください 。

管理部 システム課 本間様

本間様
学生向けのサービス向上はもちろん、本学の価値向上の観点からも“DXの推進が必要”との認識は以前から学内共通のものとしてありました。例えば、これまで紙や人の手によるインプットを必要としていたオペレーションを自動化できれば、より付加価値の高い業務へ時間を費やせるようになるため、その分、本学の学生サービスの向上や本学の発展に直結する取り組みが可能です。数年前からDX推進の本格的な検討に入り、最初にクローズアップされた課題が、“システム課だけで各課の業務詳細をキャッチアップして改善を進めるのは、年間対応件数に限界がある”ということ。全学的なDXは部門を跨ぐ大きな改革となるため、職員一同が各々当事者意識をもって連携しながら進めることが望ましい、という思いもありました。話し合いの結果、各部から人員を選出して、DX推進のリーダー的役割を担ってもらう「DXコア人材」を育成するという方針で固まりました。
北様
単に業務を効率化するだけではなく、DX推進による業務改革やサービス向上で学内に活気を生み、教育研究機関としてのさらなる躍進に寄与していきたい。そんなビジョンを描いて、施策に取り組んでいます。職員の方々には、自分のアイデアを業務に反映し、改革を進めていく喜びを存分に味わっていただきたいですね。言われたままに仕事をするより、そのほうが断然楽しいと思います。

管理部 システム課 北様

「i測」の導入・実施に至った背景をお聞かせください。

本間様
人材育成をともなうDX推進を行うと決めたものの、そもそも個々の職員がどの程度のIT知識を備えているのか、また、ITに対する親和性や改革に対するマインドなども正直なところまったく見当がつかない状態だったので、まず現状把握から始める必要がありました。現状を可視化、数値化して実態を把握したうえで、「DXコア人材」を選出したい。そう思って、DX推進やDX人材育成に関する様々な商材を探しましたが、プログラミングスキルなど、より専門的な領域へ踏み込むものが多く、ニーズに見合う商材にはなかなか巡り合えませんでした。本学が定義する「DXコア人材」に求めるのは、現状の業務課題を整理し、課題に対して解決策が発想でき、その解決策の一つとしてITといった手段も候補として挙げることができるというレベルです。さらに、関連部署やベンダー様を巻き込みながらプロジェクトを遂行できることを求めています。求めるレベル感と現状レベルのギャップを客観的に把握できるようなツールやテストってないのかな?と考えているとき、たまたまDX関連の展示会で出会ったのが「i測」でした。

総務部 人事課 今井様

今井様
IT・DXに関する技術的なスキルや知識は、必要に応じてあとから習得できます。施策を始めるにあたって最も重視したいのは、改革に向けた意気込みや熱意など、いわゆる“マインド”の部分。「i測」はIT・DXレベルの測定だけでなく、マインドやスタンスについても問う設問があります。様々な商材をシステム課とともに検討しましたが、「i測」なら本学のニーズにマッチするかも、と感じられたのは、その点が特に大きかったです。今後の育成方針や施策推進の判断基準にしたいと思い、導入を決めました。

今回「i測」を受験いただいたのは、どのような方々か教えてください。

本間様
「専任職員」と呼ばれる、民間企業でいう正社員的な雇用の職員を対象に、156名が受診しました。総務、人事、経理、広報から、入試課や諸々の教務を担う学修支援課など、職種は多岐にわたります。学校法人の事務局配下の組織に属する専任職員は、年齢やキャリアを問わず全員対象としました。

「i測」を実施して感じたご感想やご意見をお聞かせください。

北様
さきほども話に出ましたが、DX推進に対するモチベーションや、セキュリティに対する意識など、知識レベルだけでなくマインドについても診断できる点が、特に良かったと感じています。本学全体の傾向として「コラボレーション能力が高い」など、想定していなかった評定もあり、「DXコア人材」の選出はもちろん、方針の策定や弱点の克服に役立つ情報が多く得られました。
本間様
マインドセットに関して結果が出るのは、「i測」の大きな優位点だと思います。既存業務の変化を恐れないスタンスや、改革に対する周囲の抵抗に屈しない強さ、異なる意見に耳を傾けながら統率していく力などは、ITスキル以上に重要なので、そういった意味でマインド面を判定できる構成は、本学にとって非常にありがたいものでした。成績や結果が、明確に分散されていたので、問題の難易度自体も適切だったのではないかと考えています。
今井様
システム課以外の面々は、みんな「難しかった」と言っていました(笑) 。だからこそ、本間さんが言う通り、できる・できないが顕著に数値化されたのだと思います。1時間という制限時間についても、「足りなかった」という声が聞かれました。
北様
多岐選択式の設問ではありますが、難易度の高い設問に関しては、詳細に読み解けないと“知識があっても間違えてしまう”という傾向があったかもしれません。システム課の私も、全問正解のつもりでしたがいくつか誤りがありました。
本間様
時間のことでいうと、受験途中でも簡単に中断できる点は良かったですね。大学の事務局は窓口業務が多いため、1時間連続で時間を割くのが難しいのですが、手軽に中断と再開を繰り返せるので便利でした。
今井様
実施後のレポーティングにおいては、事前に報告書のサンプルを拝見したうえで、“このような見せ方をしてほしい”、“こんな比較データがほしい”など、様々なリクエストに応じていただけたことで、より現状を可視化させることができました。本学用にいろいろとアレンジしていただき、ウチダ人材開発センタ様には大変感謝しています。

本間様
他企業との比較データに関しては、マクロの数値だけでなく、非IT企業との比較データも見たいなど、多岐にわたって細かくオーダーしましたが、柔軟に応えていただきました。私としては、他社と比較して本学のレベルを客観的に把握できたことが、最大の収穫です。実は受診前まで、本学のスコアは高くないだろうと推測していたため、“もっと頑張らないと競争に置いていかれるよ”と発破をかけてDX推進を行うつもりだったのですが、結果が出てみると、ありがたいことに平均よりスコアが高いことが判明し(笑)、“ポテンシャルのある組織だから、それを活かしてDXを推進し、本学を盛り上げよう”という戦略へシフトチェンジしました。方針転換し、職員へ現状に即したメッセージをきちんと発信できたのは、比較データで実態を可視化できたおかげです。
北様
セキュリティのスキルに関しても、高くはないだろうと予想していたのに、全国平均より高いスキルを備えているという結果が出たのは意外でした。一方で、セキュリティに関する意識そのものはあまり高くない、という評定でした。それを踏まえて、さっそく「セキュリティ研修」を実施するなど、強化すべき点が明確に見えてきたのも収穫です。

「DXコア人材」の選抜にあたって、どのような世代から、どのようなスキルを持っている方を選抜されようとしているのか、お聞かせください。

本間様
20代後半から30代半ばぐらいの世代を中心に、各部から1~2名ずつ、事務局全体で10~15名ほどを、部長推薦で選出する予定です。「i測」の成績上位者から何人、という形ではなく、日頃の業務への取り組み姿勢や推進リーダーとしての資質や適性なども加味しながら、総合的に判断することになると思います。
今井様
自立的な改革を促進させていくためには、改革に向かう意欲と前向きに取り組む姿勢が何より大切だと考えています。備えていてほしいマインドを一言で表すなら「ポジティブさ」。「i測」の結果も踏まえ、その点は重視しながら選出していきたいです。

今回選抜された「DXコア人材」の皆様

貴学の業務DX推進について、今後の取り組みや展望をお聞かせください。

今井様
「DXコア人材」を選出し終えたら、続いて、コア人材を支える「DXサポーター」の選任を行います。
本間様
「DXコア人材」の方には、選出後早々に問題解決能力の向上を目的とした対面研修を受講していただきます。その後、実際の業務において、まず“小さな課題解決”から取り組んでもらい、少しずつ改革のスケールを広げていこうと考えています。職場で実際に業務改革に着手し始めると、多様な意見の集約、改革内容の説明や教職員への理解の促進など、様々な局面で壁にぶち当たることが推測されます。その際、相談に応じたり、ともに方策を考えたりするのが、「DXサポーター」の役割です。「DXコア人材」より年次が上の先輩職員をサポーターとして想定しています。各部の推進が始まったら、随時、進捗状況の報告会なども実施し、推進のモチベーションが維持できるよう、我々からも全面的にバックアップしていく予定です。
今井様
モチベーションという点では、コア人材としての活動を個人の業務目標として掲げられるようにして、DX推進の取り組みを人事考課制度に反映できるようにしました。DX推進は、業務の一環としての取り組みであり、管理職に評価してもらえるというのは、自発的な業務改革を促進していくためにも、大切なことです。
本間様
DXを推進する中で、ITスキルの向上や知識習得の必要性が生じる際は、研修や資格の受験などについても大学側からサポートできるよう検討を進めています。
北様
制度の面からも手厚くサポートし、業務改善を自分たちで考えて推進する生き生きとした組織風土を醸成していきたいですね。
本間様
将来的には、「DXコア人材」だった人が次代のサポーターを担う、というような形で、どんどん育成のバトンを回していけるサイクルが作れたら素敵だな、と構想を描いています。

【IT・DXレベル測定サービス「i測」】
「i測」の詳細は下記よりご確認ください。
https://i-soku.jp/

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