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AGS株式会社様 ヒューマンスキルとテクニカルスキルを磨く!「新入社員研修」

ヒューマンスキルとテクニカルスキルを磨く!「新入社員研修」

AGS株式会社様

1971年(昭和46年)に設立されたAGS株式会社様。「お客様とともに未来を創造し、ITで夢のある社会づくりに貢献する」ことをミッションに掲げ、先進的なITソリューションの提供を行ってきました。事業としては、情報処理サービス、ソフトウェア開発、システム機器販売などを展開されています。
ウチダ人材開発センタでは、約25年にわたり新入社員研修をはじめ、階層別研修やフォロー研修など、AGS様の人材育成にご協力させていただいております。2025年度の新入社員研修では、「ヒューマンスキルとテクニカルスキルを涵養する」をテーマに、各コースを設計・実施いたしました。本研修には計45名(営業職7名+SE職35名+業務オペレーター職3名)がご参加されました。
本日はAGS株式会社様の企画管理本部人事部の皆様に、当社の「新入社員研修」を実施する決め手となった点や研修の効果、人材育成の今後の展望についてお話を伺いました。

AGS株式会社
企画管理本部 人事部 部長 上野山 美智子 様
企画管理本部 人事部 人材開発グループ グループマネージャ 高田 鉄也 様
企画管理本部 人事部 人材開発グループ 薗田 絵梨子 様
企画管理本部 人事部 人材開発グループ 松澤 京佳 様

本事例の概要説明

新入社員の育成に対して抱いていた課題感を教えてください

企画管理本部 人事部 部長 上野山様

上野山様
新入社員研修の最大の目的は、配属後、速やかに職場に慣れ、活躍できるよう、業務上必要となる基礎知識・スキルを身につけてもらうことです。そのため、研修では企業理念や会社の規則を理解し、学生から社会人へのマインドチェンジを図るとともに、情報通信事業に携わるためのIT知識を習得することを重視しています。IT知識については、以前はプログラミングを中心に研修を行っていました。しかしながら昨今はアプリケーション開発においてもインフラの知識が求められる場面が増え、近年はインフラ研修にも力を入れています。
高田様
新入社員研修を通してコミュニケーションスキルも磨いてほしいと考えています。社会人になると、世代の違う方や利害関係のある方など、多様な価値観をもつ方々と接しなければなりません。新しい環境の中で尻込みせず、まっすぐぶつかっていける積極性を養うためにも、研修中はできるだけ多くのトライアンドエラーを体験してほしい。研修プログラムの中に演習や発表の場を多めに組み込み、対話力、コミュニケーション力の成長が促進できるよう意識しています。
上野山様
最近はリモート環境ならコミュニケーションが取れても、対面だと緊張してしまうという方が増えています。
薗田様
一方で、“電話の応答ができない”という現象も、ここ数年顕著です。スマートフォンの普及で、応答前から相手がわかることが当たり前になり、相手のわからない電話に応じる機会が激減しているためだと思われます。
高田様
我々も仕事を離れれば自分のスマホ以外の電話に出る機会はほとんどありません。コミュニケーション手段が多様化し、固定電話を使う機会が減ったり、LINEやメールさえあれば直接会わずに用が済ませられたりと、様々な面で世代間ギャップや個人差が生まれているのは事実。社会人生活に戸惑い、委縮してしまうことのないよう、“変化を楽しみながらポジティブに前進する”マインドを体得してほしいと願っています。

企画管理本部 人事部 人材開発グループ
グループマネージャ 高田様

当社の「新入社員研修」を実施するに至った決め手をお聞かせください

薗田様
毎年、様々な研修会社さんの話を聞いて比較検討する中で、長い間ウチダ人材開発センタにお願いしている最大のポイントは、研修効果を最大化するためのサポートが秀でている点です。「受講者との関係性の構築」、「一人ひとりに対するフィードバック」など、研修プログラム実践にともなう包括的な支援がたいへん細やかで丁寧。“長年のご担当による熟練”というアドバンテージを差し引いたとしても、そのきめ細かさは際立っています。絶大な安心感があり、任せる側としては何ものにも代えがたい利点です。さらに、細かい部分の依頼に対しても、非常に柔軟に対応していただけます。例えば、“コンプライアンス意識の強化”など、時代の変化とともに生まれる新たな課題への対応。毎年、様々な要望を出しますが、当社の意図を適切に汲み取り、ジャストフィットなプログラムをご提示いただけます。

当社の「新入社員研修」を実施して感じたご意見をお聞かせください

薗田様
今年度は受講者数が過去最多となり、アシスタント講師の増員などで対策は講じていただいたものの、果たして従来通りの成果が出せるのか、実施前は不安もありました。しかし研修が始まってみれば、これまでと何ら遜色のない行き届いたオペレーションで進行。実機を用いて行うインフラ研修の環境設定や実践の場面でも、人数が増えているにもかかわらずスムーズに進みました。プログラムの内容によって、日々、アシスタント講師の人数を調整し、受講者に対する目配りや理解度の把握、フィードバックも従来と変わらない品質を担保。事前にお伝えしていた要望を網羅した、満足のいく研修ができました。
上野山様
“企業理念の理解”という当社の目標設定に対し、3分間スピーチのテーマに取り上げて理解の促進を図るなど、マインド面にもきっちりアプローチしていただけるのがありがたい点です。“社会人と学生の違い”をテーマにディスカッションを行う時間も設けていただきました。プログラムの中に演習が多く設定されているため、「報・連・相」の大切さやコミュニケーションの重要性に関しても無理なく学べています。3分間スピーチは“話して終わり”ではなく、講師の方の経験談などを交えながら毎回フィードバックをしていただけるので、受講者にとって有意義な時間になっていたと思います。

企画管理本部 人事部 人材開発グループ 薗田様

薗田様
3分間スピーチは研修中、毎日朝昼、挙手制で行われます。 “コンプライアンスに対する意識”についてもテーマに取り上げていただきました。当社の新入社員研修において、この3分間スピーチはなくてはならないもの。新入社員にとっては、末永く記憶に残る大きな糧になっていると思います。
高田様
毎日繰り返し行うものであるにもかかわらず、講師の方は「以前、誰が何を話したか」をきちんと覚えています。それを踏まえた上で、どの点がステップアップしているのか、受講者本人が理解できるようにフィードバックしているのが、見ているこちらにも伝わってくるのです。これは、一人ひとりを本当によく見ていないとできません。特に今回は人数が多かったので、従来通りにしっかりご対応いただけていることに感服しました。
上野山様
一人ひとりを見てくださっていることは、報告書からも伝わります。文系、理系、大卒、専門卒など様々な新入社員がおり、得意不得意も十人十色。それぞれの長所を伸ばしつつ、課題も見極めながら導いてくださることが非常にありがたいです。のちに別の研修で新入社員研修受講者と再会するケースも珍しくないのですが、講師の方はずっと顔を覚えてくださっています。
薗田様
講師の方から定期的に一人ひとりの理解度や進捗状況に加え、日々の様子や、何が課題であるかも事細かにご報告いただくのですが、講評は非常に的確で、全幅の信頼を寄せています。当社では、配属先の決定や人材育成に役立つ貴重な資料として大切に保管しています。
松澤様
講師の方々と受講者の距離感が良好に保たれていることは私も感じました。教える側と教わる側という固定されたスタンスではなく、方向性を同じくして、ともに課題に取り組む姿勢でスムーズに導いてくださいます。難しい課題を乗り越え、全員が最後までやり遂げられたのは、講師の方々のご指導の賜物です。研修初期は学生気分が抜けていない様子も見受けられたのですが、そのようなときは厳しいお言葉で奮起を促し、襟を正させる。温かくも厳しい、バランスの取れたご指導で、IT知識だけでなく社会人としての振る舞いも教えていただきました。私は数年前、当研修を受講した側でもあります。文系出身で未経験からITを学んだ身として初めて研修に携わり、最も心配だったのは、最初につまずいてITに苦手意識を持つ受講者が出てしまうこと。その点に関しては、“インフラ知識→アプリケーション開発”という順序立てた研修プログラムと、講師の方々の綿密なサポートにより、安心して知識習得に臨める環境が作られていました。

企画管理本部 人事部 人材開発グループ 松澤様

薗田様
“インフラ人材の育成”という会社全体で取り組む目標がある中、一連の基礎知識が網羅された研修プログラムを組めたことは今年度の収穫の一つです。難解な用語が多く、馴染みにくいインフラの分野も、講師の方の失敗談やユーモアを交えながら適切な温度感で教えていただくことができました。受講者数が多かったこともあり、個々のスキル差をどう扱うのかが例年以上に課題であると実施前は捉えていたのですが、実際の場面では、学生時代にITを専門的に学んだ受講者が未経験者に寄り添って熱心にサポートする姿が見られました。中には「同期のサポートをできることがうれしい。席替えがあっても、未経験の受講者を隣に置いてほしい」と話す者が現れるほど。思わぬ形で今後の運用に活かせる気づきが与えられました。

研修受講後、参加した皆様の変化や周囲からの声について教えてください

薗田様
新入社員のヒアリングから、“プログラミングだけでなくインフラ面の技術もSEには必要”と自分事として捉えられていることが読み取れました。ねらい通りの成果を実感しています。ほかに目立ったのは、「3分間スピーチを通じて、人前で話すことに対する苦手意識を払拭できた」という声。チャレンジを通じて、度胸が磨かれたのでしょう。少し自信が持てるようになったという声が多く聞かれました。
高田様
3分間スピーチを通じて、一人ひとり多くのことを学んでいると思います。うまく行かなかったときは、その理由を考え、事前にもっと準備するべきだった、次こそはと奮起し、次回に臨む。そのようなトライアンドエラーを繰り返す中で恥ずかしさは薄れ、「何事も一歩踏み出すことが大切」という境地に達するのではないでしょうか。講師の方にもその辺りのマインドチェンジが図れるよう、スタンスを共有していただいているので、素晴らしい研修になっていると思います。
松澤様
実際、3分間スピーチはすごく良い経験になります。学生時代も発表の場面はありましたが、あらかじめスクリプトを作成し、その通りに話すケースがほとんど。短時間で論旨を組み立て、他者に意図を理解してもらえるように話す体験は乏しい人が多いと思います。社会人生活は、業務上のわからないことを質問するという初歩レベルからお客様の問い合わせに応じる難易度の高いシチュエーションまで、毎日が瞬発力の勝負と言っても過言ではありません。緊張や怖さを乗り越え、意思を伝達する力は重要なスキルの一つです。

高田様
今回、特に印象的だったのは、最終日に行われた全社向けの「演習成果発表会」における自信に満ちあふれた新入社員たちの姿。心の中には配属前の不安もあると思いますが、その不安さえも期待につなげられているような、たくましく生き生きとした姿がありました。
薗田様
ウチダ人材開発センタに架空の会社を設定していただき、事業活動に必要な業務システムを新入社員が分担して構築。出来上がったものを配属先の上司等も見守る中プレゼンするという、新入社員研修の総仕上げとなるプログラムが「演習成果発表会」です。毎年実施されてきたものですが、過去には発表当日までにシステムが構築しきれなかったケースもあり、運用面で課題を抱えていました。試行錯誤の一環として今回目指したのが、“各グループが力量に見合う目標を立てて必ず達成する”というもの。講師の方にもその旨を共有した上でサポートしていただき、全グループが無事目標を達成できました。“自分たちの手でシステムを作り上げた”という自信が発表に表れていたのだと思います。
上野山様
個々のレベル感を正しく把握していなければ、目標の妥当性も判断できません。一人ひとりときっちり向き合ってくださるウチダ人材開発センタの講師でなければ、バックアップは難しかったと思います。
高田様
目標設定が低過ぎても高過ぎてもダメ。頑張れば達成できるという絶妙なラインを見極め、ほどよくストレッチの効いた目標が設定できるよう細やかにサポートしてくださったのでしょう。発表会で見せた新入社員たちの輝く表情が、研修の成功を物語っていました。

貴社の人材育成について、今後の取り組みや展望をお聞かせください

上野山様
現在、中期経営計画の方針に鑑み、「クラウド・インフラセキュリティビジネス」の強化に向けた人材育成マップの作成に取り組んでいます。アプリ開発に従事してきた社員がインフラの知識を培い、より深く事業に貢献していくためには、どのタイミングで、何をすればよいのか。スキルと経験の両面から具体的なフローを設定し、各部署の上長が育成の指針にできるような状態を目指しています。エンジニア職が習得すべき知識の一例として、入社前に「基本情報技術者試験」の資格を取得するという目標も設定しています。新入社員研修の内容も、より経営課題とリンクさせたものに進化させていく予定です。さらに、自律型人材の育成に向け、階層別研修と公募型研修の両輪で学習機会を提供し、社員の成長を積極的にバックアップしていきます。
高田様
目指しているのは、あくまでも「自律型人材の育成」。必修型の研修で会社がお膳立てしているだけでは、“受け身の土壌”が生まれてしまいます。階層別研修でベースラインは強化しつつ、成長意欲のある人を力強く後押ししていけるような教育環境を醸成するのが目標です。当社ではキャリア採用においても、職歴や経験と同じぐらい意欲を重視しています。
上野山様
少子高齢化にともなう労働力人口の減少で、全国的に人手不足が課題となっていますが、当社は意欲が認められれば未経験者も採用します。入社後に実装型の研修を受けてもらい、一定の基礎知識が養われた段階で職場へ配属。ポテンシャルのある方は今後もどんどん採用し、人材の確保・育成に努めていきます。

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