価値創造カードゲーム 体験会レポート
先日当社では社内勉強会の一環として、社員15名が参加し「価値創造カードゲーム 体験会」を行いました。
この記事では、勉強会の様子をレポート仕立てでお届けします!
講師紹介
このプログラムは、若手社員から中堅社員への切り替わりのタイミングを迎えている方・新規事業創造を任されたものの、何から始めて良いかわからないという方・組織のミッションとメンバーのマネジメントの両立を必要とされている中間管理職の方 などにおすすめのものとなっています。
組織での価値創造が生まれるメカニズムを、ゲームを通して体験しましょう!
※本プログラムは、ウィルソン・ラーニング ワールドワイド(株)、(一社)越境リーダーシップ、(株)プロジェクトデザインによって開発されています。詳細はこちら
企業の成長フェーズとは?
ゲームに入る前に、まずはオリエンテーションと前提説明から。企業が成長していくには、3つのフェーズがあります。
それは、形成期〈フェーズ1〉・定常期〈フェーズ2〉・統合期〈フェーズ3〉です。

多くの組織は、成長していくにあたり定常期と統合期の間で停滞してしまう傾向があります。その中で成長していくためには、
「新規事業を興す必要がある」「既存事業を成長させるために変革していかなければならない」などの意見が見られます。
しかしながら、さらに分析をしてみると、「何かを変えていかないとと思っているが、具体的な行動に移せない!」といった問題が浮き彫りに!
“具体的な行動”に移すために、価値創造の挑戦が生まれる組織文化を創ることが重要です。

このように「イネーブラー」と「挑戦者」、2者が揃うことで価値創造を実現できる文化が整うのです。
価値創造カードゲーム スタート!
~社会実験(シミュレーション)の場へようこそ~
・価値創造できる人とできない人
・価値創造が生まれる組織、生まれにくい組織 どのような違いがあるのか?
その違いを、体験を通じて探求します。早速ゲームルールの説明に移りましょう!まずはこちらの動画をご視聴ください👀
つまり…ゲーム内で得られる「現在資金」と「未来資産」の合計金額が多いチームが優勝!たくさんの価値を創造することができた!!ということになります。
それとは別に、「Willカード」というものも1人1人に配布されます。このカードには、(役になりきった)皆さんが胸に秘めている実現したい未来の姿が書かれています。この「個人のWill(意志)を実現する」ということも1つのミッションとして課せられます。
なおこの「Willカード」は、他人に見られないよう伏せて机上に置いておかなければいけません。
チーム内で会話を通じて共有しても良し・秘密にしたままでも良し、です。
👇今回のチーム分けはこちらの通り
・A化学 化学メーカー
・B-made 建材商社
・C航空 航空・運輸業者
・Dチーム 国際NGO
・Eバンク 銀行
3名×5チームで、マネージャー役は1名・プレイヤーが2名です。
行動できるのは4ターンまで、ターン終了後は最終成果発表です。

果たして、資金やリソースを交渉して集め、いくつの新規事業を創造できるのか?!
早速ゲームスタート📢
まずは各チーム作戦会議から。
成長させるべき既存事業と、新規事業の企画を練っています。
続いて行動ターン!プレイヤーが各チームのテーブルに行き、カードに書かれたリソースを確認。交渉が始まったようです。
マーケット一番乗りはEバンク!既存事業のマーケットです。
リソースカードを提出し、無事既存事業を拡大することに成功しました👏
その後他にチームも続々とマーケットへ、既存事業は順調そうですね。
既存事業の成長によって得た資金とリソースで、再度各々交渉に回ります。
ついに新規事業マーケットへ!最初に姿を現したのは、C航空です🛫
新規事業の創造に成功🎉新規事業カードと、事業に必要なリソースと資金をGET!
C航空に続いて、A化学とB-madeも新規事業マーケットへ。
こちらの2チームは新規事業の開発に失敗してしまいました。
それもそのはず、このゲームでは2つのリソースカードを提出して事業を創造しますが、一度他のチームが成功したリソースカードの組み合わせを提出しても失敗となってしまうのです!つまり、他社が始めた新規事業に対して後出しはできない。これは現実の市場でも同様ですよね。
終盤は皆さん慣れてきた様子。
結果発表
先に説明した通り、「現在資金」と「未来資産」の合計金額が多いチームが優勝!(=たくさんの価値を創造することができた!!)です。
👇結果はこちら

(現在)資金+未来資産=企業価値、というルールで算出します。
1位はDチーム(国際NGO)!おめでとうございます✨
(ちなみに2位はC航空、3位はEバンクでした。)
さて、もうひとつ「個人のWill(意志)を実現する」ミッションもありましたね?
一番達成率が高かったのはC航空でした!その要因を聞いたところ「ゲーム序盤に、お互いのWillを共有してメモ。ゲーム中はそのメモを常に目に見える位置に置いていました!」とのこと。結果は2位となりましたが、Willが達成できて満足感があるとの感想でした!
また企業価値1位だったDチームですが、まさかのWill達成率0%…。目先のビジネス達成に注力した結果、「個人のWillに意識があまり向いていなかった」とのこと。
松下講師によると今回はDチームが1位という結果になりましたが、過去さらに大きな企業価値を生み出した事例では、やはりメンバーのWill達成率が高い傾向があるようです。
現実の働く現場でも、業績目標達成を目指しつつも、各自の想い(Will)を大切に活動することは大切ですよね。
ゲーム終了後は、振り返りの時間です。
参加者からは、
「自分のWillを忘れて目の前の既存事業ばかりに注力してしまった」
「マネージャーとしてメンバーのWillを活かすことに意識を向けることができた」などの声が挙がりました。
最後は、ゲームの設定から離れて、当社で働いていく上での個人の想い(Will)を参加者同士で共有しました。
普段の業務の中では、あまり触れる機会の少ない個人のWillを本音で語り合い、各個人のWillの実現と会社としての新たな価値創造に向けて、想いを新たにする良い機会となりました。
松下講師の感想
今回の受講者は世代で区切るのではなく、普段は上司と部下の関係性の方々もフラットな立場として価値創造カードゲームに参加いただきました。カードゲームを進めていくうちに、同じ目線で価値創造について考え行動するという新しい体験を提供できたと感じています。
個人の意志(will)を共有する場面では組織や世代の垣根を越えて、各自の意志を伝え合う良い機会になったと思っています。
最後は全員で感想を共有し、拍手で終了しました👏
参加者の感想
管理職
・ゲームそのものも、参加者の交流も頻繁におき、次々あらたなアクションの種類が発生(リソース売りに来る、資金借りに来る、偵察に来る…)してゲームの「場」そのものも変化/発展、ダイナミズムに溢れていました。Willや到達点は聞くように心がけており、その実現手段(ゲームではリソース)も尊重するようにしているつもりです。ただ、ゲームを通じて現実世界でも、「その到達点に達するのにその実現手段が最適なのかを、もっと掘り下げて尋ねる」ようにしなければならないな…と気づきました。
・組むメンバーによって、成果が変わってくるのかなと思いました。今回所属したチームは心理的安全性も高く、それぞれ個人を活かせたので成果が出たのだと思います。今回のプログラムはチームビルディングの面で活かせそうです。(新しい事業アイデアを考えるためのマインドを個々に持ってもらうなど)
・今回のプログラムを通じて、自社で変革を起こすには、自社社員はもちろん、他社やステークホルダーを巻き込んで推進していく必要があると、改めて理解できました。当社は現在、サービス拡充と新メンバー増員に伴い、ちょうど業務変革が喫緊の課題となっています。事業を推進していくにあたって、短期的・中長期的、既存・新規、の視点をもって、優先順位を決めていてくことに活用できそうです。
一般社員
・チームによって、方針の特色が違っていて面白かったです。普段自分がしない発想でゲームをするので、後から様々な気づきがあってよかったです。チーム対抗戦のような視点だけでしたが、後から考えると他のチームと協働/合併のような動きをしてもよかったと思いました。今回のプログラムは、仕事するときの方針を考える観点として活用できると感じました。(例:今、不要なものは手放す選択も必要、何か1つに特化する、実利とメンバーの意欲方針とのトレードオフ・もしくは相乗効果)
・「Will」という考え方は、自己・他者・会社の今後の在り方を考えるうえで、非常に有効であると思いました。「Will」を大切にするという意識を持つことで、目の前のタスクに追われるだけでなく、未来への価値を創造するための一歩につながると感じました。
最後に
ウチダ人材開発センタでは、このような社内勉強会を定期的に開催しています。
実際に社員が、お客様に提供する研修を体験することで提案の質の向上にも繋がり、何より社員自身が世代や役職を越えて、新たな価値や知識を持ち帰ることができます!
当社の研修にご興味を持たれた方、ぜひこちらからお気軽にお問い合わせください。